転造(加工)とは、読んで字のごとく、形を「転がして造る」加工のことです。強い力を加えて素材を変形させる塑性加工の一種で、転造ダイスと呼ばれる工具(以下ダイス)の運動により棒状の素材(以下ワーク)を転がしながら成形する方法のことです。

図には丸いダイスを用いた「丸ダイス転造」の基本原理を図示しています。図のように、ダイスをワークの中心方向へ押し付け、回転させることにより、ワーク表面に形状を盛り上げていきます。そのため、製品の表面形状はダイスの表面形状に依存します。また、ワークはダイスとは逆回転しながら加工部分が移動していくため、転造は逐次成形加工に分類されます。
加工に使用するダイスは、通常2個あるいは3個を1セットで用いられ、異なる加工品に対してはダイスを変える必要があります。また、転造加工においては通常は冷間(常温)で加工を行うことがほとんどです。
転造は元々はおねじの加工用に開発された加工方法です。現在でも代表的な転造加工品はおねじですが、その他にもスプライン、セレーション、ウォーム等のような回転対称体である機械要素部品の加工に用いられることもあります。