2002/05 生産財マーケティング
-丸転造盤の専業メーカー・ニッセー
ニッセー(新仏利仲社長)は、日本機械学会(小林敏雄会長)で技術賞を受賞した。 対象となった技術は、従来の転造盤とは全く異なるコンセプトを持つCNC転造盤「GALAXY(ギャラクシー)]に採用されたもので、その革新性から製造現場に大きな変革を呼ぶものと期待されている。
この開発では、4本支柱のプレス機に似た機構を採用して高剛性を実現した。 加工力が4本の支柱に均等に分担されるので、高さと位相が変化することなく、高精度の転造の実現に一歩近づいた。 本体フレームをベッドに固定しないフローティング方式をとり、ラムと本体フレームはラック・ピニオンで結合した。 油圧シリンダで押し出されたラムの動きに応じて、フレームは同じ量移動する。 ワークには左右ダイスから同一量の加工を受けられ、仕上げ精度が大幅に向上した。
転造加工は、精度さえ上がれば切り粉も出なければ、切削の残留応力もない理想的な加工方法だ。ニッセーのこの技術は、自動車業界を始めとした製造業に大きなインパクトを与えている。 従来は困難だったC3級ボールねじや電動パワーステアリング用の薄肉ウォームギアなどの加工が可能となった。 様々な世界初の試みがなされており、コストダウンに押される製造業から試作依頼が目白押しという。
新仏社長は「画期的技術なので、販売契約にたどり着く前に、理解していただくまで時間がかかる」と苦笑する。 今回の表彰は、製品の評価が定まったからでなく、まだまだ続く用途開発と無限の可能性への期待に対して送られたものだろう。