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「NC転造盤精度向上で用途拡大へ弾み」

2004/05 生産財マーケティング

大幅に加工コスト低減

2004転造盤は切り屑を出さず、回転したダイスを押し当て、塑性加工でねじやギアを製造する。転造による加工は切削や研削加工に比べて、①加工時間が極めて短い②材料が節約できる③製品精度が高く、仕上がりが美しい④仕上がり寸法が均一⑤引っ張り強さ、表面硬さ、疲労などの機械的性質が向上するなどの利点がある。
 転造加工は、大量生産に重きを置いた加工法で、製品の加工精度にはあまり重点が置かれてこなかった。だが、製品の高精度が要求される分野でも、転造加工に よる高生産性ニーズが高まっている。それと、機械の高度化により、加工の進捗を、加工テストを伴わなくても予測できるシミュレーション・ソフトの開発も待 たれる。 
転造盤の市場規模は、経済産業省の機械統計に集計されていないため確かな数字はつかめないが、金額で40億円強と思われる。さらにネットシェイプ(素材を100%使い製品にする)化への動きも強く、需要の伸びが期待できる。

自動車をはじめ幅広い需要

 生産加工現場は、量産メリットとコスト競争といったことから、塑性加工方法の選択を進めている。転造加工の領域にも切削加工と並ぶ精度実現ができたことで、自動車産業をはじめ、事務機や一般機械部品加工分野まで広範囲に採用され、生産が増えている。中でも、自動車部品加工では、量産によるメリットを追 求、複数の企業に発注していたものを部品管理の簡素化やコストダウンから、1社に絞り込み量産加工する方法がある。

 転造技術は今後、一体化形状成型品の形状複雑度に対しても威力を発揮すると見られ、部品加工分野に広く行きわたると予想される。

高生産性ニーズに対応

 転造加工による高生産性ニーズの高まりによって開発されたのが、NC制御、リニアスケール、エンコーダを採用したニッセーのGALAXYシリーズ。機械構 造は、加工荷重をフレーム全体で均一に受け止めて、構造の歪みが偏らないようにするため、4本の支柱で荷重を支える構造。C3級以上のボールねじ、高歯 ウォームギア、スプラインとインボリュート・セレーションの混在加工、ヘリカルギアなど従来、難しいとされていた加工を可能にしている。左右主軸、主軸傾 斜、左右主軸間距離及びワーク位置を完全に同期制御させ、左右両主軸はエンコーダで回転位相を測定し、フルクローズドで制御しているので、加工中に主軸を1/100度単位で制御で、また、主軸傾斜を1/1000度単位で制御できる。

 ボールねじの転造では、主軸に取り付けた一方のダイスがワーク上に加工する筋目に、相対するダイスが正確にその筋目をたどるように2つのダイスを同期さ せて回転することが必要である。GALAXYでは、ダイス主軸の軸間距離の位置決め精度は、100kNの負荷で3~5μmであって均一な真円のリード加工 ができる。現在、二重ピッチで完璧にナットのゆるみを防止できる“パーフェクトロック”の多用途展開を進めている。

 さらに静粛性に優れた“焼結ギアの仕上げ転造”を完成させ、そのギアは現在、自動車関連で使われ、需要増に期待がかかる。